「今までありがとう」――。上野動物園（東京都台東区）のジャイアントパンダ、オスのリーリーとメスのシンシンの最後の観覧日となった28日、多くのファンらが2頭との別れを惜しんだ。同園に来てから約13年半。愛らしい姿で人々を魅了してきた2頭に、園内では感謝の言葉があちこちで聞かれた。2頭は29日に中国へ返還される。
- 「幸せをありがとう」上野動物園のリーリーとシンシン、お別れに行列
この日は午前9時半の開園前から、入り口に長い列ができた。午前4時ごろから並んだという静岡県の出口（いでぐち）晴美さんは、26日から3日続けての来園。「たくさんの笑顔をもらった。最後にしっかりと感謝の気持ちを伝えたい」
一時パンダが不在になった同園に、2011年2月にやって来たのがリーリーとシンシンだった。翌月に起きた東日本大震災で公開が延期になったが、4月の公開初日には多くの人が訪れた。
それから約5千日。中国への…
